二等ドローン学科試験(CBT)の出題傾向と練習問題

二等無人航空機操縦士の国家資格取得には、CBT(Computer Based Testing)方式の学科試験合格が必要です。「どんな問題が出るの?」「難しい?」という疑問に答えるため、出題傾向をもとにした練習問題を掲載しています。ぜひ腕試しに挑戦してみてください。

学科試験(CBT)の概要

項目内容
形式択一式(多肢選択)
問題数70問
試験時間30分
合格基準70%以上の正答率
試験会場全国のCBT試験センター(指定試験機関)
受験資格特になし(年齢・資格要件なし)

出題カテゴリー(5分野)

国土交通省の定める出題範囲は主に5つの分野で構成されています。

① 航空法・飛行ルール

飛行禁止空域、許可・承認が必要な特定飛行(夜間・目視外・人口集中地区等)、小型無人機等飛行禁止法

② 機体・システム知識

機体構造、フライトコントローラー(GNSS・IMU・センサー等)、機体認証制度、フェールセーフ機能

③ 気象・環境知識

風力スケール(ビューフォート)、気温とバッテリーの関係、視程、防塵防滴性能の判断

④ 運航管理・リスク評価

飛行計画の作成と判断、リスク評価、補助者の役割、事故・インシデントの対応と報告

出題傾向に沿った練習問題

以下は国土交通省の公表する出題範囲をもとに作成した練習問題です。各分野の重要ポイントを押さえながら解いてみてください。

【航空法・飛行ルール】

航空法・飛行ルール

問1

二等無人航空機操縦士資格(昼間・目視内飛行限定)を持つ操縦者が、日没時刻18:00の日に17:30〜19:00の飛行を計画しました。この飛行計画で事前に国の許可または承認が必要な理由はどれですか?

  • ア)飛行場所が河川の上空だから
  • イ)飛行時間帯が夜間飛行(日没後)に該当するから
  • ウ)目視内飛行を行う予定だから
  • エ)機体重量が1kg未満だから
解答:イ
日没(18:00)以降の飛行は「夜間飛行」に該当します。保有資格は「昼間飛行限定」のため、18:00以降の飛行には国の許可または承認の取得が必要です。日没時刻は飛行場所・日付によって変わるため、飛行前に必ず確認する習慣をつけましょう。
航空法・飛行ルール

問2

航空法上、無人航空機の飛行で原則として国の許可・承認が必要な「特定飛行」に当たるものはどれですか?

  • ア)山間部の開けた河川上空(対地高度80m)での昼間・目視内飛行
  • イ)人口集中地区(DID地区)上空での飛行
  • ウ)農地の上空(対地高度20m)での昼間・目視内飛行
  • エ)人のいない砂浜の上空(対地高度30m)での昼間飛行
解答:イ
人口集中地区(DID地区)上空での飛行は「特定飛行」に該当し、国の許可・承認が必要です。特定飛行の7類型:①夜間 ②目視外 ③高度150m以上 ④人口集中地区 ⑤空港周辺 ⑥危険物輸送 ⑦物件投下 — これを覚えておきましょう。

【気象・環境知識】

気象・環境知識

問3

飛行当日の気象予報で「風力4(風速5.5〜8.0m/s)」と予報されています。使用する機体の飛行可能風速は「5m/s未満」です。最も適切な対応はどれですか?

  • ア)飛行高度を下げれば影響が少ないため、低高度で飛行する
  • イ)飛行速度を落として慎重に飛行する
  • ウ)機体の飛行可能風速を超えているため、飛行を中止する
  • エ)補助者を増やして安全を確保し飛行する
解答:ウ
機体の飛行可能風速(5m/s未満)を超える風速(5.5〜8.0m/s)では、機体の安定した制御が困難になります。機体スペックを超える気象条件での飛行は安全リスクが高く、飛行を中止する判断が正解です。ビューフォート風力階級は試験頻出です:風力3=3.4〜5.5m/s、風力4=5.5〜8.0m/s。
気象・環境知識

問4

冬季の早朝(気温2℃)に飛行を計画しています。リチウムポリマーバッテリーの取り扱いとして正しいものはどれですか?

  • ア)低温の方がバッテリーは安定するため、特別な対策は不要
  • イ)飛行前にバッテリーを適切な温度(20〜30℃程度)に加温してから使用する
  • ウ)バッテリーを保冷ボックスで冷やしてから使用する
  • エ)バッテリー残量を100%から50%に落としてから離陸する
解答:イ
リチウムポリマーバッテリーは低温環境下で内部抵抗が増大し、電圧降下・飛行時間の短縮・突然のシャットダウンを引き起こす可能性があります。冬季や寒冷地では飛行前にバッテリーを加温するのが必須です。また気温5℃を下回る場合は特に注意が必要です。

【機体・システム知識】

機体・システム知識

問5

電波途絶時のフェールセーフとして「自動帰還機能」を設定します。飛行経路周辺に高さ40mの樹木がある場合、自動帰還高度はどのように設定すべきですか?

  • ア)対地高度30m以下に設定する(樹木の下を帰還させる)
  • イ)対地高度40mに設定する(樹木と同じ高さ)
  • ウ)対地高度40mを超える高さに設定する(樹木より高く帰還させる)
  • エ)自動帰還高度の設定は不要
解答:ウ
自動帰還時に周辺の障害物に衝突しないよう、最高障害物(40m)を超える高度に設定します。飛行前には帰還経路上の「障害物の位置と高さ」を必ず確認し、それを上回る帰還高度を設定することが安全運航の基本です。
機体・システム知識

問6

ドローンのフライトコントローラーに搭載される各センサーの役割として、正しい組み合わせはどれですか?

  • ア)GNSS=機体の傾き検出 / IMU=現在位置の取得
  • イ)GNSS=現在位置(緯度・経度)の取得 / IMU=機体の姿勢・加速度の検出
  • ウ)GNSS=障害物の検知 / IMU=バッテリー残量の管理
  • エ)GNSS=気圧の計測 / IMU=映像の記録
解答:イ
GNSSは衛星信号から機体の位置情報(緯度・経度・高度)を算出し、ホバリングや自動飛行を実現します。IMU(慣性計測装置)はジャイロセンサーと加速度センサーで機体の姿勢・傾き・加速度を検出します。両者が連携することで安定した飛行が可能になります。

合格のための学習ポイント

試験に出やすい3つの重点ポイント

  1. 「特定飛行」7類型を暗記する:夜間・目視外・高度150m以上・人口集中地区・空港周辺・危険物輸送・物件投下。この7つが許可承認の判断軸です。
  2. 気象の数値を頭に入れる:ビューフォート風力3=3.4〜5.5m/s、風力4=5.5〜8.0m/s など。飛行中止の判断につながる数値は必出です。
  3. フェールセーフの仕組みを理解する:電波途絶時の動作(自動帰還・ホバリング・着陸)と、帰還高度の設定方法(障害物との関係)を確実に押さえましょう。

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