どこから見ても、整っている。でも、それは偶然ではなく、設計された“揃い方”。
5台同時に仕上げるハイエースの公共仕様、最後の工程で求められるのは、塗装やパーツの精度だけじゃない。
” 視線・反射・使われ方 ” すべてを見越して整える“目”と“段取りです。
“揃って見える”を設計する。仕上げと納品、そのすべてに意味がある
第一弾では、黒い樹脂バンパーを赤白ストライプに塗装するまでの工程をご紹介しました。
今回は、その塗装済みパーツを車体と組み上げ、1台の完成車両として仕上げていく【最終工程】を追いかけます。
ここから先は、技術だけでなく、“見る目”と“運用を知る感覚”が問われる領域です。
見た目と“使われ方”の、どちらにも責任を持つ
私たちのように、実際に整備や実車の点検も扱う現場だからこそ見える視点があります。
塗装がどれだけ綺麗でも、走行中にズレたり、取付けが甘かったりすれば、それは“未完成”。
むしろ、その車両が、これから何年も現場で使われ続けることを前提に仕上げること それが私たちの常識です。
ラインの角度、ボルトの締め具合、塗膜の厚みや位置。
美観だけを追うなら見落とされるような細部にこそ、長く使える安心が宿ります。
“揃ってる”ではなく、“揃って見える”ために
たとえば、同じライン位置で取り付けても、バンパーのカーブや車体の光の入り方で、ズレて見えることがあります。
だから現場では、あえて寸法ではなく“見た目”で合わせる。
目視、反射、遠目での整列 すべては人の目が感じる違和感をゼロにするためです。
測って完璧、でも並ぶとバラついて見える。 そんな“理論と現実のギャップ”を埋められるのが、現場の人間です。
完成した5台に“違和感がない”という価値
最終的に並んだ5台のハイエース。
赤白ストライプのラインは全台が揃い、光沢・配色・角度 どこを取ってもブレがない。
それは、段取り・塗装・確認・調整、すべてが、「走るもの」としての完成度で統一されていたから。
「5台すべてが、同じ空気をまとってる」 そんな言葉が自然に出てくる仕上がりでした。

塗装は“表現”じゃない。責任を果たす技術だと思っている
私たちがやっているのは、ただ“綺麗にすること”ではありません。
それは当然であり、その上で使われる現場・走る道・求められる役割に耐えられるものを仕上げること。
“塗装=仕上げ”ではなく、
“塗装=信頼される仕事”として日々向き合っています。

次は、あなたの手で“仕上げる側”へ。
私たちは、そんな仕事を一緒に作ってくれる仲間を探しています。未経験でもかまいません。
大事なのは、「仕上がったものに責任を持ちたい」と思えること。
- 塗装の仕事に興味がある
- ものづくりが好き
- チームで達成感を味わいたい
そんなあなた、ぜひ一度、現場をのぞいてみてください。